皮膚筋炎/間質性肺炎 抗MDA5抗体の奇跡的回復

膠原病→皮膚筋炎→間質性肺炎→最悪の急速進行性間質性肺炎 MDA5→余命宣告30日→奇跡的回復で退院 これまでの経緯をまとめました

皮膚筋炎でおばけのような顔に(入院9~15日目)

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酸素流量 2L

SpO2=平均91%

食欲◎睡眠◎元気△

容態詳細

安静時はそれほどでもないが1Fにあるコンビニなどの往復にはSpO2の低下が著しいため今日で2日連続、酸素流量2Lから下げることが出来ない。

病院のパルスオキシメーターはベット上にいなくてWC,散歩などに出かけても指先に付けたパルスオキシメーターより電波が発信されてナースセンターで監視することが出来ます。さらにあらかじめ設定した数値を下回るとナースセンター内の機器に警告音が鳴り異常を察知した看護師さんがかけつけてくださいます。(パルスオキシメーターには心拍計も付いています)

通常のSpO2の設定は労作時で95%が望ましいそうだが妻の場合は95%を保つためには結構な流量が必要になるので最低限、心臓(酸素が欠乏すると脳が酸素を補おうとして心拍数がかなり上がります)に負担をかけないSpO2=90%(呼吸不全と同様の数値)で警告するように設定してありました。しかし労作時には90%をきることが多く頻繁に看護師さんが様子を見に来てくださいました。

安静時70前後の心拍数がゆるやかな動きでも90%を切ると、その後落ち着きを取り戻しても30分くらいは100オーバーに上がっていました

それにしても90%を切るならもう少し上げたら?と思われるかもしれませんが、この先病状が悪化し確実に酸素を上げざるおえない時期が来ることが分かっていたためギリギリのラインで我慢していました



6分間歩行テストを行なう

ステロイドによる筋肉の減退、そして以前のように歩き回ることが出来ないなどによる体力低下と低酸素により息切れがするため歩くスピードは、かなりゆっくりで途中立ち止まって休憩したりしたが最後まで行なうことができた。

 


 

■呼吸不全とは■

さまざまな疾患により呼吸器能の低下が起き、十分な酸素を臓器に送れなくなった状態

 

■SpO2(酸素飽和度)はどうやって計るの?■


パルスオキシメーターというクリップ状の小さな機器を指の先端に固定して測定します

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個人で購入される場合はスポーツ用など安価なものがありますが生命にかかわる機器ですので医療機器の承認を受けた正確性の高い商品をお勧めします。



■6分間歩行テストとは■

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テストを行なう目的

6分間平地を歩くことで、肺や心臓の病気が日常生活の労作にどの程度障害を及ぼしているのか調べるための検査です



テストで何がわかるの?

病気によりどの程度運動能力が障害されているのか調べますその結果以下の内容を知ることができます

病気により日常生活において運動能力がどの程度障害されているか

どの程度の運動が適当であるか

間質性肺炎肺気腫などの呼吸器疾患の重症度がわかる

酸素吸入が必要かどうか、酸素濃度が適当であるかどうかがわかる

リハビリテーション、薬、手術による治療の効果がわかる

特発性間質性肺炎という難病の方については、医療費の補助を受けられるかどうかを評価するための検査として指定されています



どうやって行なうの?

30メートルの直線距離を往復し6分間に歩ける距離と酸素飽和度の変化、終了後の回復時間を調べます

 


 

f:id:shiramitsu:20180412134654p:plain  容態報告/入院11日目

酸素流量 2L→3L→2L

SpO2=平均ー%

食欲〇睡眠〇元気△

容態詳細

病室へ行くと酸素が3Lに上げてあるため看護士さんに伺うと、夜中(眠っている時)酸素流量2Lでは最低限(90%)の酸素量を保つのが難しかったそうです。

数時間後安静時3Lで95%まで上がったので2Lに下げるが安静時でも92%しか出なくなってきている。

急変して緊急事態になることは無いだろうと医師の判断で、とりあえず今日は2Lで様子を見ることになる

食欲や元気は普通といった感じで酸素だけ問題あり

 


 

f:id:shiramitsu:20180412134055p:plain  容態報告/入院12日目

酸素流量 2L

SpO2=平均91%

食欲◎睡眠〇元気〇

容態詳細

今日は安静時の最高値、2LでSpO2=94%だった
労作時は90%を切ることもある

先日の骨密度検査の結果、加齢による若干弱り気味のところへ、追い討ちをかけるようにステロイドの副作用で骨粗しょう症と診断。1週間に1回、テリボンを腕へ注射することになる



骨粗しょう症とは■


骨粗しょう症とは、骨に含まれるカルシウムなどが減り骨がもろくなる病気です

症状は背中や腰が痛む、背中や腰が曲がってくる、身長が縮んでくるなどがあります

初期の頃には目立った症状がないので気づかずに骨折したりもします

重症になると、咳やくしゃみの衝撃でも背骨を圧迫骨折することがあります。また、背中や腰の痛み、太ももの付け根の骨折などにより、寝たきりになることもあります

背中や腰が曲がると、内臓を圧迫するので息苦しくなったり、胸焼けがすることもあります

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■テリボンとは■

効能効果
骨折の危険性の高い骨そしょう症

用法及び用量
本剤の投与は24ヵ月間までとすること

 


 

f:id:shiramitsu:20180412134658p:plain  容態報告/入院13日目

酸素流量 2L→1L

SpO2=平均93%

食欲◎睡眠◎元気〇

容態詳細

今日は何故か絶好調!

最近は歩いてフロアを1周することも煩わしくなりつつあり、今日のリハビリは一旦断ったが、リハビリの先生の提案でベット上で手足を動かす10分程度の軽い運動を行なった。運動中も呼吸の調子が良く酸素流量2Lで94%あったので1L に下げる。

 


 

f:id:shiramitsu:20180412134702p:plain  容態報告/入院14日目

酸素流量 1L

SpO2=平均92%

食欲◎睡眠◎元気〇

容態詳細

昨日同様、呼吸の調子は良好だが・・・!!

初めのうち今日は赤っぽい顔だな。くらいに思っていましたが時が進むにつれ次第に鼻全体が真っ赤になる。少し腫れぼったい感じの皮膚筋炎症状
特に痛み、かゆみ無し
摘むと鼻全体が硬くなっている感じ(画像を見ていただくとボコボコと腫れている感じがお解かりいただけると思います)

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f:id:shiramitsu:20180412134716p:plain 容態報告/入院15日目

酸素流量 1L

SpO2=平均93%

食欲◎睡眠◎元気◎

容態詳細

前日皮膚筋炎が出たが呼吸の調子は良く、久しぶりの入浴許可が出る
(現在の容態では医師の許可が必要、かつ私が介助のため立ち会う)
長いホースに変えた酸素ボンベを浴室にもって行き、湯気で息苦しくなるので酸素流量を3Lまで上げる

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このページのまとめ

酸素流量が3Lまで上がった時はびっくりしたが、ここ3日程呼吸の状態が良いので病気が止まったのかな?と少し気が緩むが・・・

軽い皮膚筋炎ならステロイドで納まるそうだが、妻の場合薬の効果が無いのか最近連続して発症している。

皮膚筋炎が止まらず。かなりひどい顔になっている。

1.頬 2.額 3.唇 4.鼻 5.指(発症順)

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まるで、火傷でただれたオバケのような顔でとても人前には出られない

 

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「疑い」から「確定」へ(入院3~4日目)

 

f:id:shiramitsu:20180412134055p:plain  容態報告/入院3日目

酸素流量 1L

SpO2=平均92%

食欲△睡眠〇元気△

容態詳細

ステロイド療法の効果で耐えられないほどの激痛から、軽い痛みに変化

自力で歩いてWCへ行けるまで回復

高熱から微熱になる

見た目、異常はないが両手のひらがとてもかゆい

 


 

f:id:shiramitsu:20180412134705p:plain  容態報告/入院4日目

酸素流量 1L

SpO2=平均92%

食欲〇睡眠〇元気◎

容態詳細

すっかり痛みが消え、熱も平熱に

痛みが消えたおかげで食欲が出て元気も回復し看護師さんとの会話が弾む

酸素を鼻に付けていなければ病人とはとうてい思えないほど



病名 皮膚筋炎確定



実は転院前の病院では膠原病/皮膚筋炎疑い」の扱いでしたが、本日正式に「皮膚筋炎」に確定しました。

この〈疑い〉が無くなる事には大きな意味があります。その理由は、皮膚筋炎という病気は国の認める〈難病指定疾患〉に属し医療費助成制度があるからです。

医師の話では非常に確定基準が厳しく、結構な割合で皮膚筋炎の症状があるにもかかわらず〈疑い〉扱いで、難病指定疾患として認めてもらえないようです  



■特定医療費申請手続き■



申請に必要な書類(すべての申請者対象)

1.特定医療費(指定難病)支給認定申請書

2.マイナンバーが確認できるもの

3.同意書(医療保険の所得区分確認用)

4.臨床調査個人票の研究利用に関する同意書

5.臨床調査個人票(診断書)
(3ヶ月以内に指定難病指定医が作成したもの)

6.医療保険(原本とコピー)

7.市町村民税課税証明書

8.世帯全員の住民票の写し

9.印鑑




(該当がある方のみに必要な書類)

1.介護保険被保険者証(原本とコピー)

2.市町村民税非課税世帯の方は収入を確認する書類(原本)

3.同一世帯に他に特定医療費または小児慢性特定疾病医療費の受給者がいる方は受給者証の写し

 


 

難病申請手続き



申請が認定されると以下のものが助成により、収入によりますが月0円~3万の 自己負担額になります

入院の場合

・医療費全般
・手術費
・薬剤費
・一般病棟の部屋代(個室は実費差額負担)
(注)食事代は含まれません



通院の場合

・診察
・レントゲン / CTなどの検査代
・薬剤費



在宅医療の場合(他にもあるかもしれませんが、ここでは妻を例に上げます)

在宅酸素療法に関係する費用全体
・在宅看護費

 

ここまで

私の例を上げますと特定医療費申請は保健所で行ないました。

住民票などは市役所へ行かないといけませんでしたので結構時間がかかりました

時間に余裕を持って仕事は最低でも〈半休〉くらい取っておいたほうがいいと思います

通常、診断書を書いてもらうと文書代として数千円の負担になりますが
このときの〈臨床調査個人票(診断書)〉の費用は不要でした

要注意ポイント

助成開始日は難病の診断があった日ではなく、申請書類を提出した日になります

できれば受け取った同じ月のうちに提出したほうがよろしいかと思います

私は申請して認定されるまで2ヶ月ほどかかったと思います

この場合、病院へは月々の医療費を請求書どおりお支払いし、認定後還付請求すれば上限額以上支払った金額が還付されます

 


 

百度参り



間質性肺炎の中でも最悪のものでありませんように。
私のできることは祈ることしかできませんので魂をこめて〈お百度参り〉を行ないました



■お百度参りとは■

 

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身近な人の生死に関わるような絶対に譲れないここぞという時のお願いがある時に行ないます

本当に神様の力を欲している場合にお百度参りは効果があるといわれているようです



どうやってするの?

神社にはお百度参り用の百度石が置いてあります。(神社によっては無い所もあります。)その百度石を百回往復する間、一心に他の事を考えず、神様にお願いしたいことを心の中で繰り返し祈願します。

ただ、一心に祈願していると何往復したか忘れてしまうので百個の石やマッチ棒などをあらかじめ用意し、一往復ごとに置いていきます。特別に崇敬している神社が無い場合は氏神様で行うのが良いでしょう。基本は素足で行ないますが石やガラスなどがある場合もありますので靴を履いたほうが良いと思います。
鈴は一回一回鳴らさなくて良いです。



私の体験談

私は事前に小石を100個集めて、神社の境内の隅に紙を敷きお参りが終わるたびに1つづつ並べていきましたお参りを行なった神社はお百度石と神様の距離が50m程ありましたので、早足で歩きましたが2時間以上かかりました

日が昇る頃には近所の参拝者が結構いらっしゃいます。初めはめちゃくちゃ恥ずかしく挨拶をしていただいても、お参り中は会話禁止ですので、ただ会釈するだけでした

飲食禁止ですので間違ってもガムなどは食べないように!喉がすごく渇きますので終わった後のミネラルウォーターなどを持参するといいですよ
 



■酸素吸入についてわかりやすく■

 
健康な人であれば酸素吸入の必要はありません。思い浮かぶのはテレビでマラソン選手がゴール後スプレー缶を口に当てて酸素吸入している時くらいでしょう。しかし病によっては呼吸が困難になるものがあります。間質性肺炎もその中の1つです

通常、健康な人であれば酸素飽和度99~96%ですが、それ以下になりますと心臓などの臓器への負担が大きくなることから人工的に酸素吸入が必要になります



容態により使用するマスクの種類が変わります


【症状(軽)~  鼻カニューレカニューラ) 1~4ℓ/分で使用します】

 メリット

酸素吸入しながら会話や食事が出来る

外出してもあまり目立たないので敬遠されにくい

  デメリット

鼻が乾燥しやすく、サイズが合わないと鼻孔を傷つけやすい

チューブの 硬化が早いので耳が痛くなったり外れやすいといった不都合が起きやすいため頻繁に交換が必要

 
【症状(中)~ 酸素マスク 5~10ℓ/分で使用します】
 
 メリット

口まで覆うので乾燥しにくい

カニューラのように硬くなりにくいので交換頻度が少く経済的

 デメリット

見た目に周りの人が近寄りがたい

飲食できず、会話の声がこもって相手に聞こえずらい

 
その他、症状が重くなるにつれてリザーバーバッグ付きマスク、リザーバー付きバッグバルブマスクなどを使用します
 

【必見】死を待つだけだった妻が助かった方法とは
リンク先を最後までお読みください

 

まさか!これって死ぬ病気なの?(ステロイドパルス療法)【1回目】



病室へ案内され暫くすると主治医として治療に当って頂く医師より新たな病名「間質性肺炎」が告げられました。3ヶ月入院の言葉を聞いたあたりから頭が真っ白になり、私の頭は混乱状態の中での聞きなれない病名。

膠原病」「皮膚筋炎」「間質性肺炎」いったいどうなっているのか理解するのに時間が必要でした

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そして今後の治療説明を受けましたが、うなずくのが精一杯で実際はあまり理解できませんでした。というのは、またしても私をパニックに陥れる言葉が発せられたからです

医師より現状の体の具合、病気の説明、今後の治療の進め方の説明の中で

「この病気で命を落とす方がいらっしゃいます」

「奥様は非常に厳しい状況が予想されます」

「詳しい血液検査の結果は数日後に出ますが、状態から見て間質性肺炎の中でも最悪のものだと思われます」

その言葉を聞いたとたん一瞬にして青ざめ、意識が飛びそうになったことを覚えています。次から次にまさに私自身の命が削られていくような残酷で心のやり場のない話がありました

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私は祈り続けました「どうか血液検査が、最悪のものでありませんように」

心の中で何度も、時にはつぶやくように声に出して
「天に」「神様に」そして今は天国の「私の両親に」祈りました

 


 

毎日記録した入院の状況を書いていきます

SpO2の平均値は、安静時と労作時をあわせたものです
※労作時とは、動いているときのこと(安静にしていない時)

その日の患者本人の表情をワンちゃんで表しています



f:id:shiramitsu:20180412134055p:plain   容態報告/入院1日目

酸素流量 1L

SpO2=常に測定していないため不明

元気△

容態詳細

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ステロイドパルス療法【1回目】 1日目

メチル・プレドニゾロンの点滴注射を3日間行いました



皮膚筋炎は悪性腫瘍を併発する可能性があるので生検を行うことに。
額の紅班部分をメスで7mm角ほど、えぐりとりました

今も額に、えぐりとられたキズがそのまま、穴が開いたように残っています。一生治る気配はありません

※後日、陰性の結果が出ました

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【必見】死を待つだけだった妻が助かった方法とは
リンク先を最後までお読みください


ステロイドパルス療法とは■


ステロイドは体内で作られるホルモンの一種で多用な作用を持っています。その作用には免疫、
炎症を強力に抑える力があり、自己免疫疾患や炎症疾患に対する有効な薬剤として広く使われています。

ステロイドパルス療法はステロイド3日間連続で点滴することを1クールとして疾患によって
1~3クール行う治療法です。ステロイドパルス終了後はステロイド内服をおこない、ゆっくり
と減量していきます。



■生検とは■

疑わしい病変の一部を切り取り菌や腫瘍の存在を詳しく調べて病気の診断を行うもの

 


 

転院

 

入院2日目


入院当日家に帰り私は眠る前、このまま今の病院(距離があまりにも遠い)のままでいいのか考えました。

往復の移動時間が大変なこともありますが、何より命の危険がある病気なので緊急を要するとき時間的に間に合わないだろうと思い、再度転院の申し出をすることに決めました


翌日、断られるのを承知で主治医に何度も頭を下げ転院を認めていただくよう懇願しましたが、もうすでに治療開始している。今の状態での移動は医者として責任が持てない。など案の定、強く否定されました

しかしここで食い下がっては後々後悔するかもしれません。これが最後のチャンスだと思い何が何でも認めさせようと必死にお願いしました。言ってはいけないことだとは分かっていますが最終的には「転院できないのなら無理やり退院して新規で受診します」と口から言葉が出てしまっていました。

そんなこんなで上司と相談してくださることになり、転院先の病院の了解を得てからはトントン拍子に話が進みました

こんな失礼な態度をとったにもかかわらずステロイドパルスの副作用による容態変化を心配して看護士ではなく医師自らが一晩中病室で看護してくださったそうです(翌日妻から聞きました)

 

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本日ステロイドパルス療法2回目まで行い、明日転院予定になりました

 

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翌日、ドクターカーが用意され看護士と医師も1名同乗して搬送となりました

 

ステロイドパルス療法/継続


入院3日目


転院先(今度の病院は大都市にある国の機関関係です)に到着後1時間ほどしてやっと救急処置室から病室へ移動(移動中、異常が発生していないか処置室でいろいろな検査をしていたそうです)

病室で担当医師の紹介があり妻の容態から2名の医師がついてくださることになりました

この病院での治療方針説明後、20分程かけて前病院と同じように非常に厳しい病気との説明があり(MDA-5抗体)検査を行う説明を受けました。特殊な検査のため結果は数日後です

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ステロイドパルス療法最終の3回目終了

 


 

歯科にて診察

 

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歯科での口腔内検査

免疫を落とす治療を行うため、ぐらついた歯があると歯茎から細菌が進入してしまうため、それと詳しいことは分かりませんが抜かなければならない歯があると治療に支障をきたすようで、その有無の検査

 


 

骨密度検査

 

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骨密度検査

ステロイド骨粗しょう症を引き起こす副作用があるため検査を行いました




■骨密度とは■


骨の強度を表す指標。

一定容積の骨に含まれるカルシウム・マグネシウムなどのミネラル成分の量



骨粗しょう症とは■


骨の強度が低下して、骨折するリスクが大きくなる病気

骨の中がスカスカになってもろくなり、ちょっとしたことで骨折しやすくなります

 


 


このページのまとめ

皮膚筋炎の次に間質性肺炎の診断があり、厳しい状況。

つい先日まで元気だった妻が命の危機の病気になるとは!!

生検を行ったが、何故必要か聞いたところ、1つ目は皮膚筋炎の判定材料として、2つ目は悪性腫瘍の検査。3つ目は間質性肺炎の治療としてステロイド免疫抑制剤を使用して極度の免疫低下状態を作るので、もし他に病があると進行を早めてしまうため事前に確認をすると説明を受ける。
 
入院中の必要な検査にもかかわらず、何故か歯科の検査料は入院費に含まれず外来扱いで当日3割負担

 

 

はっ!嘘でしょ!緊急入院しないと命が・・・

紹介状持参/大学病院へ

 

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激痛に耐えられず歩くことさえできない妻を車イスに乗せ、おそらく2~3日は入院しないと症状は収まらないだろうと思いながら紹介された病院へ向かう

(私は激痛さえ治まれば大丈夫だろうと安易に考えていました)


 

皮膚筋炎 疑い


この病院は紹介状は持っていても事前予約制でない。採血、尿検査を行い3時間ほどしてやっと診察に呼ばれる。さすが専門科だけあって即答で診断結果「膠原病 皮膚筋炎」となる。

正式にはこの段階では「膠原病 皮膚筋炎 疑い」になるそうだ


 

緊急入院


そしてザワつく医師、看護士たち

何故かストレッチャーに乗せられ別室へ

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薬の詳細は聞いていないが点滴をやったり、初め何をやっているのか分からなかったがどうやら血中酸素飽和度を測定していたらしい



そして、医師らしき人物が数名集まって来る
(さすがに鈍感な私でも、ピンと張り詰めた空気で緊張し汗だくに)



最年長医師が開口一番、おそらく間質性肺炎を併発しています。

「状況は良くありません。緊急入院です。予定は3ヶ月です」



予想もしない「3ヶ月入院」に私は焦りまくり、声を震わせながら矢継ぎ早に「どうして3ヶ月もですか?」「ここは遠すぎるので家の近くの病院へ入院しますので紹介状を書いてください!」(この病院は家から60km程距離があり看護のための往復を考えてのことです)

と懇願しましたが、返事はNO 。

医師によると「血中酸素飽和度」が90%しかありません。すでに呼吸不全の状態です。
「緊急で治療を開始しないと命の保証ができません」などと感情のない冷たい事務的な口調で言われ、私はこれ以上何も言えませんでした。



突然のできごとで記憶は曖昧ですが、こんな感じだったと思います




■血中酸素飽和度とは■


肺から取り込んだ酸素は赤血球に含まれるヘモグロビンと結合して運ばれる

血中酸素飽和度とは心臓から全身に血液を送り出す動脈の中を流れている赤血球に含まれるヘモグロビンの何%に酸素が結合しているか調べた値

血中酸素飽和度=SpO2



■病院の紹介状とは■


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何が書いてあるの?

・基本情報である氏名、年齢、生年月日、性別、住所、電話番号。

・紹介の目的が精密検査希望なのか、入院加療目的なのかetc

・診断名や治療の経過、検査の実施状況と結果、現在の投薬状況

・検査結果は実際の写真やCDを添付する



持っていないとどうなるの?

緊急やむを得ない場合を除き、大病院(特定機能病院・一般病床500床以上の病院)で紹介状なしで初診を受ける場合は5,000円(歯科の場合は3,000円)以上、診察料とは別に必ず支払うことになります。

また、他の病院・診療所への紹介を受けたにもかかわらず再度同じ大病院を受診する場合は2,500円(歯科の場合は1,500円)以上の特別の料金を、診察料とは別に必ず支払うことになります。

どこでもらうの?

身近な開業医で診察後、希望すれば紹介状を書いてもらえます

3割負担で750円、1割負担で250円

原則、封筒宛名に希望する病院名を書いてもらいますが、次の病院が決まっていない場合宛名なしで書いてもらうことも出来ます

結局どうすれば経済的なの?

急ぎでなんとしても大病院へ行きたい人以外は時間と労力が掛かってしまいますが、一旦開業医を受診し、紹介状を書いていただき後日希望病院へ行く方法が費用の負担を抑えられます。

尚、救急車での搬送の場合は大病院で紹介状なしでも5000円の負担は不要です



~補足~経験上の紹介状について~

私は過去2度紹介状を書いてもらいました。
その時の紹介先病院の予約を取る際の注意点を述べておきます

A病院の場合・・・初診になりますので事前予約はできません。当日受付順の診察になります(通常はこのパターンが一般的かなと思います)

B病院の場合・・・初めに、現在お世話になっている病院(仮に現病とします)よりB病院へ、〇〇市の〇〇さんが〇〇科を受診したいが都合の良い日時を連絡してくださいと電話にて問い合わせします

待たされること数十分、B病院より〇〇月〇〇日〇〇時でしたらお受けしますと連絡が入ります

その後、私の都合もありますので指定されたに日時は都合が悪いと申し出ると再度(現病)受付よりB病院へ問い合わせ。そして待つこと数十分、といった具合のそんなやりとりを数回行った経験があります

あまりもの段取りの悪さに思わず「私が自分でB病院へ連絡をいれます」と申し出ましたが「すみませんB病院は紹介の場合、患者さんが直接連絡することは禁止になっています」「病院どおしの連絡以外は受けていただけません」と思わず耳を疑う返答が返ってきました

しかもB病院より指定された予約日時は約2週間後~しかありません

「もう少し早めにお願いできませんか」の問いには「現在2週間後まで予約がいっぱいで無理です」
※予約なしで直接、「朝から順番待ち」を申し出ましたが、紹介の場合は予約のみで却下されました

この時は眼科の受診で緊急を要する症状ではありませんでしたので2週間待つことができましたがB病院のようなシステムがあるということはご留意しておいて頂いたほうがよろしいかと思います 

このまま死んでしまうのだろうと覚悟を決めた



診察後3日間薬を塗り続けるも全く改善の気配無し


 

微熱から高熱へ


数日間続いていた微熱が一瞬にして高熱(39℃超)に、一時は解熱剤で下がるが効果が切れると、また高熱に

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大きな紅班!


鎖骨から胸上にかけて日本地図を描いたような大きな紅班が出現

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(痛み/かゆみ無し)

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全身に激痛が走る

 

このまま死んでしまうのだろうと覚悟を決めた



通常の皮膚筋炎の筋力の低下は、ゆるやかな上昇カーブを描きながら進行するものがほとんどだが妻の場合それは突然起こり、〈筋肉のこわばり〉〈力が入りにくい〉といった優しいものではなく、頭と顔以外、足のつま先から手の指先まで激痛に襲われ、ほとんど身動きできず話すことすら容易ではなく、ひたすら掌を硬く握り締め小刻みに全身を震わせていました

(後に聞いた話では、このまま死んでしまうのだろうと覚悟を決めたそうです)

 

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それと同時にベットに横たわっている妻の呼吸が、まるで100mを全力疾走したかのように荒々しい息遣いに気づきましたがこの時は激痛を耐えているせいだと思っていました


 

紹介により皮膚科受診



これは開業医の診断〈感染症〉は絶対間違っていると思い、他の病院の受診を考えましたが妻の容態を「何科に受診すれば的確なのか」「次に行く病院は正しい診断をしてくれるのか」など頭を悩ませました。



結果、俗に言う〈かかりつけ医〉と言いますか、以前より他の病気でお世話になっている先生に相談の電話をしたところ「今すぐ来い」とありがたい言葉をいただき、同病院の皮膚科の部長先生を紹介していただきました。

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しかし血液検査結果はまたしても〈感染症〉の答えしか出ませんでした。しかし感染症にしてはあまりにもひどい激痛と高熱、そして胸の紅班が気になるみたいで、一生懸命親身になってくださり、いろいろ医学書を調べてくださった結果、もしかしたら膠原病かもしれないから専門科のある大学病院へ紹介状を持って行きなさいということになりました



■かかりつけ医とは■


病気になったとき、真っ先に相談できる医師

個人で大病院を直接訪ねる前に「かかりつけ医」と相談することで、より効果の高い治療へとつながる


選定ポイント

身近で気軽な相談ができるように「近くの医師」

得意分野以外でも、どんな病気でも真っ先に相談に乗ってもらえる

できれば365日、24時間対応が望ましい

人脈の多い医師(紹介先が多い)




振り返ればここがターニングポイント

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開業医を信頼し、誤診のまま信頼し続けていたら

開業医を信頼できず他を探すも、また知識不足の医師だったら

妻には〈かかりつけ医〉がいたことが生死を左右するターニングポイントだったと思います



妻は結果、急速進行性間質肺炎だったこともあり、もし診断に時間がかかっていたら手遅れだったと思います

改めて〈かかりつけ医〉の存在に気づかされました

余談ではありますが妻を面倒見ていただいている医師は、以前から他の病気でお世話になっている方でテレビのドキュメント番組、雑誌などに取り上げられる世界的に有名な医師です(仮にA医師とします)

病院内はもちろん他病院の医師からも尊敬される人物で自然と人脈も多くなり、A医師の一言で周りの医師が動いてくれます。現に皮膚科の部長先生は非番で休日でしたが、私たちが病院へ到着する前にA医師が連絡をしておいてくださり待機してくださっていました

さらに余談ですがA医師は受け持つ患者全員に「24時間いつでも何かあった電話してきなさい」と自分個人の携帯番号を教えてくださいます

まさに神様的存在です



本人許可を頂いておりませんので実名は伏せますが貴方様もこのような素晴らしい〈かかりつけ医〉をもたれる事をお勧めします



このページのまとめ

激痛に襲われているときにはトイレに行くにも、這い蹲って行っていた。

鎮痛剤は多少効いたが全く痛みが無くなる事は無かった。

睡眠も短時間しか続かず何度も何度も短時間眠っていた。

食欲は全く無いが食べないと治らないと思い、無理やりパン半分くらいを食べていた。

  1. 高熱に襲われる
  2. 胸に大きな紅班
  3. 激痛で身動きできず
  4. 比較的大きな病院の皮膚科受診 ⇒ 膠原病の疑いのため大学病院へ

悪魔の「抗MDA5抗体」(入院5~8日目)

確定 急速進行性間質肺炎

 

看護士から妻を除いて、私と医師との面談を行ないたいと連絡が入る。気にかけていた血液検査のことだなとすぐに察し、不安を抱きながら、そして心の中で何度も何度も悪い結果でないことを祈りながら。

 

ドアを開け席に着き主治医より発せられた第一声が

「違うことを望んでいましたがやっぱり急速進行性間質肺炎でした」

「この病気は確実にかなり重篤な症状になります。しかも急速に悪化し短期間で4人に3人は亡くなります。」

その後も次々に耳を塞いでしまいたい、この場から消えてしまいたいほどの残酷な時間が数分ありました。

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私は涙をこらえるのが精一杯で言葉を出すことが出来ませんでした


私は医師との面談の際、後になっての曖昧な記憶が嫌いでしたので、出来る限りスマホボイスレコーダーで録音していました。その内容を確認しながら退院までの数回の面談を、録音記録として記載していきます。

(以下、医師との会話の録音記録より抜粋)

通常の間質性肺炎は悪くなる速度が数年かけながら緩やかだが、この急速進行性間質性肺炎MDA5は非常に進行が速く、極端なことを言えば昨日はあまり悪くなかったのに、今日は急に悪くなり呼吸が苦しくなる。早ければ数週間、長くても数ヶ月でほとんどの方が亡くなってしまう。

 

私が助かった方はいらっしゃらないですか?との質問には

いらっしゃいますよ。退院して在宅酸素療法の方や、酸素無しで退院された方もいます。
そのような返答があり暗闇に一縷の望みを抱いたのもつかの間、見せられた血液検査結果の数値がまさかの測定範囲を超えた測定不能!最悪のMDA5の中でも最悪のようです。

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医師は全力を上げて治療に励むとおっしゃっていましたが、雰囲気からは、気のせいか半ば諦め状態が感じ取られました

 

MDA-5抗体)は、ごく最近(2年位前)検査が出来るようになった。それ以前はこの抗体の存在を知らず膠原病科ではなく呼吸器科で肺炎の治療しか行なわず、かなりの人がただの肺炎と思われながら命を落とした

MDA5ではない通常の間質性肺炎の症状が軽い人はステロイドのみで症状を抑えられる可能性があり、悪くても免疫抑制剤抗がん剤で抑えられる可能性がある。しかしMDA5はまず薬の効果は期待できない

私の「薬が効かないのですか?」との質問には、

薬の効果はありますが、病気の方が強いため進行を食い止めることが困難で肺はどんどん悪くなり呼吸が出来なくなります。と返ってきました

私(医師)から患者本人(妻)には「肺炎で重症になる人もいる」とは言ってありますが、今後行なっていく非常に強い治療に持ちこたえる気力が落ちないために「薬の効果が無いとか、死亡率がかなり高い」とは言ってありません

以上のような話がありました。

まさに奈落の底に突き落とされた気分でしたが、まさかこの後何度も、奈落どころか地獄の釜に叩き込まれることになるとは、この時は知る由もありませんでした。

 


■急速進行性間質肺炎(抗MDA5抗体)とは■

 
通常の間質性肺炎は数年かけて呼吸困難などを徐々に進行させますが、急速進行性間質肺炎は名称どおり短期間に呼吸が苦しくなり数週間~数ヶ月で命を落とす可能性の高い病

抗MDA5抗体陽性患者は典型的な皮疹を有することが多いが,中でも手掌にみられる逆ゴットロン徴候は比較的特徴的で,頻度も高い。抗MDA5抗体でみられる皮疹は,紫斑に近い紫色~紫紅色調で斑状を呈することが多い。皮膚潰瘍の頻度も高い。一般的に,筋症状は欠くかあるいは乏しいことが多いが,筋症状を有することもある

急速進行型間質性肺炎の予後はきわめて悪く,進行した段階ではあらゆる治療に抵抗するため,早期からステロイド,シクロホスファミド,タクロリムスなどを併用した強力な免疫抑制療法により治療することが必要である



f:id:shiramitsu:20180412134658p:plain  容態報告/入院5日目

酸素流量 1L

SpO2=平均91%

食欲〇睡眠◎元気◎

容態詳細

幸いなことに3日間行なったステロイドの副作用はほとんど出ませんでした

キャリーカーに酸素ボンベを乗せてフロアを1周歩く程度のリハビリが始る。歩行中特に息苦しさは感じられずキビキビとした歩き方。

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酸素流量 1L

SpO2=平均91%

食欲〇睡眠〇元気〇

容態詳細

本日も肺に関しては特に目立った異常は無し。

唇の斜め下に、まるで虫に刺されたような大きさで、ぷくっと盛り上がりのある紅班が出来る

痛み、かゆみ無し
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f:id:shiramitsu:20180412134654p:plain 容態報告/入院7日目

酸素流量 2L

SpO2=平均93%

食欲〇睡眠◎元気△

容態詳細

前日は安静時酸素1Lで93%ほどあったが今日は91%まで落ちたため2Lに増加する

体がだるい

ステロイドの副作用として血糖値の上昇が考えられるので検査を毎食前に実施することになる。今回の結果257のためメトグルコの服用開始

 

■メトグルコとは■

 
作用

筋肉での糖利用を促進したり、肝臓で糖をつくるのを抑制したりして血液中の糖(血糖値)を減らします。 通常、2型糖尿病の治療に用いられます。

副作用

下痢、吐き気、発疹、かゆみ、食欲不振、腹痛など
 

 

f:id:shiramitsu:20180412134654p:plain 容態報告/入院8日目

酸素流量 2L

SpO2=平均93%

食欲〇睡眠◎元気△

容態詳細

酸素流量は前日と変わらず

新たに関節、爪周辺に皮膚筋炎症状
爪周辺、痛みあり(触れると痛い) 関節は痛みなし

今頃になって副作用が出たのか2日間ずっと体がだるい

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このページのまとめ

検査結果は最悪の急速進行性間質肺炎と確定。

しかも(MDA-5抗体)測定範囲の数値150を超えた測定不能

治療方針として、さらなる肺の悪化が認められた場合、即座に猛烈な薬剤療法を開始する。 妻の体力、気力がどこまで持つかが心配される

ステロイドパルスを行なったにもかかわらず、新たに2箇所の皮膚筋炎の症状が出たことに私は不安を抱く

 

これが出たら要注意〈ピンク色のしみのようなもの〉

膠原病 / 皮膚筋炎 / 間質性肺炎 → 急速進行性間質肺炎

以上の病状について発病初期から5ヶ月間にわたる入院生活の記録を分かりやすくお伝えしたいと思います。少しでもお困りの方へのお手伝いが出来れば幸いです

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はじめに

妻がこの病気にかかった時、困ったことは人に聞くことができず、ましてやネット検索しても、治らない病気だとか原因の分からない病気といった気の重くなる話や、医療関係の専門用語が羅列された素人の私では理解不能な難しい話などしかなく、あまり有意義な情報が得られなかったことです。

 

何故ならば、すでにそれらのことは医師から説明を受けています


私が望んだ情報は

妻の命は助かるのか?

この病気はどのような経過をたどるのか?


実際どのような治療を行い、効果はどうなのか?


何をしてあげることが患者にとって最善なのか?


など実際の具体例でした。

しかし残念ながら、そういった私の求める情報にたどり着くことはできせんでした。


今現在もきっとそのようなものを探してみえる方、さらには新たに今後必要となられる方もいらっしゃることでしょう。そのような方に少しでもお伝えしたく、そして勇気を持って病気に立ち向かっていって欲しいと思い記事にすることを決断いたしました。

妻の病気発症当時から退院までの、大まかな文字記録と画像があります。
これらは、医師に少しでも的確な情報を提供したほうが良いと思い記録していたものです

今回はそれを公開させていただきます。

更新は暇を見つけてしますので、時には期間が空く場合があると思いますが、よろしくお願いします


文章力が無いため〈しょぼい〉ものになるかもしれませんが、どうかご勘弁ください

表現方法によるお断り(紅班と皮疹)

文献ごとに皮膚筋炎の皮膚症状を(紅班と皮疹)2種類の表記が使われていて、私には区別が付きません。従いましてこのブログでは紅班と統一して進めさせていただきます

なお、参考までにそれぞれの内容を記しておきます

紅班について

血管の拡張によって皮膚が限局性に赤くなった状態。炎症性の病変によっておこる

皮疹について

皮膚の肉眼的病変の総称名。皮膚にみられるあらゆる病変

 


 

〈ピンク色のしみのようなもの〉


ある日ふと気づくと妻の顔の右頬に7~8mm程の〈ピンク色のしみのようなもの〉が現れる。痛くも、痒くも無いため本人は気づかず、私が指摘する。

 

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画像ではうっすらとした色ですが実際はピンクの濃い感じの色。


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最近顔のクリームを変えたこともあり〈合わないのかな?〉ぐらいに思いそのまま放置


即クリームの使用を中止したにもかかわらず、その後1週間様子を見るが〈ピンクのやつ〉は濃くも薄くもならず変化無し


 



〈ピンクのやつ〉から1週間後、額にヘリオトロープ

 

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別角度のアップで

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画像と文字記録がありませんので曖昧な記憶ですが、〈ピンクのやつ〉から5日位した頃、額周辺が赤紫っぽくなっていたと思います。そして2日後くらいに気づいたときには〈かさぶた状〉になっていました



通常のキズと同じように〈かさぶた〉を触ると痛い!



しかしこの時も、〈化粧かぶれ〉で傷になったと思い深刻には考えていませんでした



ヘリオトロープ疹とは■

両側の上眼瞼(じょうがんけん)に生じる、やや紫色がかった、腫(は)れぼったくみえる紅斑。皮膚筋炎の診断の決め手に近い重要な症状です

この症状は、目の周囲におこる接触皮膚炎(かぶれ)と似ていますが、その鑑別のカギになるのはかゆみです。接触皮膚炎の場合は強いかゆみがあり、その原因となる物質との接触を避けて治療すれば、すぐよくなります。しかし、ヘリオトロープ疹はあまりかゆくなく、外用剤もほとんど効きません。

 


 

微熱が出始める

 

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顔の症状に変化はなく、その2日後、微熱(37.3℃)前後が出るが〈風邪〉かな?ぐらいで特に心配していない


 

お腹に異常あり


微熱が出た翌日、おへその斜め右下付近に皮膚状態はカサカサで黒っぽい部分(上の方)とピンクの部分(下の方)があることに本人が気づく

これも、痛み/かゆみ無し

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皮膚科開業医受診

 

しかし開業医では知識不足の〈誤診〉

 

このまま信用していたら妻の命は手遅れだった



顔だけの症状なら〈化粧かぶれ〉で過ごしたが、お腹にまで異常が現れたことから〈何かおかしい〉と思い開業医へ受診

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血液検査を行うも個人医院のため当日結果が出たのは簡単な検査のみ
(詳細な結果は委託検査のため2日後しか分からず)

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当日の結果、白血球の増加が見られることから単なる感染症と診断

微熱は体内で細菌と戦っているのが原因で出ている

その他血液検査の異常なし、「この薬で数日で治るでしょう」



処方薬として塗り薬2種類と念のため解熱剤を頂く

リンデロンVG軟膏
アクロマイシン軟膏

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2日後の詳細な血液検査結果

 特に異常なし 
 「やっぱり感染症ですね」


■白血球の増減で考えられること■


白血球が基準値よりも多い場合は細菌感染・がん・白血病などの疑い。

逆に基準値よりも少ない場合は重症感染症再生不良性貧血の疑い。



■リンデロンVG軟膏とは■


炎症を抑える合成副腎皮質ホルモン剤ステロイド)と抗菌作用のある抗生物質の配合剤で、皮膚のかゆみ、赤み、はれなどの症状を改善します。

通常、細菌感染をともなうか、そのおそれのある湿疹・皮膚炎や乾癬などの治療に使用します。

真菌などの感染による炎症には原則使用しません。



アクロマイシン軟膏とは■


病気の原因となる細菌を殺す働きがあります。

皮膚の感染症の治療や予防をする薬です。

 

このページに関する独り言

お腹に出た症状は〈何かおかしい〉と思ったと同時に妻は元々アレルギー体質で、よく蕁麻疹がでていたので今回も、その類のものかなと思っていた。

こんな些細な症状がまさか、とんでもない病気の始まりとは思いもしなかった

まとめ
  1. 頬にピンクのしみのようなもの発症
  2. その5日後、額周辺が赤みを帯びる
  3. その2日後、額周辺の赤みがカサカサのかさぶた状に変化
  4. その2日後、微熱が出始める
  5. その翌日、おへその右下がカサカサの皮膚状態に