皮膚筋炎/間質性肺炎 抗MDA5抗体の奇跡的回復

膠原病→皮膚筋炎→間質性肺炎→最悪の急速進行性間質性肺炎 MDA5→余命宣告30日→奇跡的回復で退院 これまでの経緯をまとめました

余命宣告を受けましたが、突然の回復で妻はいま生きています

2017年

妻が膠原病の皮膚筋炎を患い合併症で間質性肺炎を引き起こしました。

悪いことは重なるものでこれが急速進行性間質性肺炎MDA-5抗体)と判明

難病指定されるくらいですから元々患者数の少ない特発性間質肺炎患者数なのですがその中でも急速進行性間質性肺炎は数%だそうです。

病気の進行を遅らせることさえ非常に困難な早ければ数週間で呼吸困難を引き起こし死に至る病です

今だから笑い話になりますが、まるで年末ジャンボ宝くじの1等当選に匹敵するくらいの確率ではないでしょうか

病気判明時には4人に3人は助かりません。覚悟してくださいと告げられました



でも、

いま妻は家にいます

主治医からは余命宣告を受け、私は人工呼吸器装着の有無の決断を求められました

それでも 突然の奇跡的な回復で、いま生きています

そして肺機能は退院後もずっと回復をし続けています

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記事の内容につきましては、あくまでも素人の見解になりますので参考程度とお考えいただき病気に関する詳細な内容につきましては専門機関にてお尋ねください

「私と症状が似てるけど?」と
ご心配な方がいらっしゃいましたら今すぐ迷わず、近くの個人病院ではなく遠くても膠原病科のある大学病院などの大病院へ行くことをお勧めします。



  こんな感じの病気です  

 

難病
治療がむずかしく慢性の経過をたどる疾病。完治はしないが適切な治療や自己管理を続ければ普通に生活ができる状態になっている疾患が多い
2018年、国が定めた指定難病数331
この中に皮膚筋炎が含まれます

 

1つの病気を指すのではなく皮膚・筋肉・関節・血管・骨など全身にあるコラーゲン(タンパク質)に慢性的な炎症がひろがる病気を総称して膠原病と呼ぶ

・多発性筋炎症/皮膚筋炎
・関節リウマチ
・全身性エリテマトーデス
・強皮症
・シェーグレン症候群
ベーチェット病、他多数



膠原病を疑うべき症状

・発熱
・手指腫脹
・全身倦怠感
・関節痛
・筋痛
レイノー現象(手や指の変色)


膠原病の発症理由はいまだ不明です

 

皮膚筋炎
女性に多く5~15歳、40~60歳に多い
体質、ストレスなどがきっかけとなる場合もあるが詳しいことは分からない
赤紫色の皮疹が両まぶたに出るのが特徴。手指の関節の外側にかさかさと盛り上がった皮疹が現れます
身体の中心に近い部分(腕、太もも、首、肩、腰)の筋力が弱くなってきます。さらに進行すると、しゃがんだ姿勢から立ち上がりにくい、階段が登りづらい持ったもの が重く感じるなどの症状が表れてきます。ものが飲みこみにくくなったり気管に食べ物が入ってしまい肺炎を起こすこともあります
30~40%で間質性肺炎を合併する

 

肺は直径 0.1~0.2 mm ほどの肺胞と呼ばれる小さな袋がブドウの房のように集まって出来ているスポンジのような臓器です。この肺胞の壁や周辺に炎 症が起こり血液に酸素が取り込めず、低酸素となり呼吸が苦しくなります。
症状は「無理をした動きや階段の昇降などで息切れ」「空咳がでる」「発熱」
喫煙、カビ、薬、ペットの毛、膠原病などが原因のものと原因不明の特発性間質肺炎がある
代表的な薬として抗がん剤、抗リウマチ薬、インターフェロン製剤、漢方薬小柴胡湯)、解熱鎮痛剤、抗生物質、かぜ薬などがある
通常の間質性肺炎の場合、息切れなどの症状が出始めてから日常生活に支障をきたすまで数年程度ある。 ただし、急速進行性間質肺炎の場合、日毎に呼吸が苦しくなり数週間で死亡する可能性が高い

 


  治療法  


ステロイド薬及び免疫抑制剤を使用



薬物療法で十分な効果が見られない場合、体内の有害物質を血液中から機械で取り除いて病気の進行を抑え改善する「血漿交換療法」を行なう。

皮膚筋炎


ステロイド薬及び免疫抑制剤を使用



上記で効果が得られない場合免疫グロブリンの静脈内注射療法を行う


副腎皮質ステロイドの服用及びパルス療法


抗がん剤


プログラフ・セルセプトなどの免疫抑制剤の服用


血漿交換療法」


 

  副作用  


【服用初期】
不眠  消化不良etc


【服用長期】
副腎不全  各種感染症の誘発  ムーンフェイス   血糖値の上昇  骨粗しょう症  動脈硬化  血栓症etc


ウイルスや細菌から身を守る機能を弱めるため、感染症にかかりやすくなる


貧血  出血  吐き気  白血球減少による感染症  脱毛etc


 

  大病院の専門科へいってほしい理由  



大病院のメリット

専門知識を持った医師がいるので発見確率が高い
検査設備が充実(CT、MRIなど)
血液検査、画像検査など、早いところで数十分で結果が出る
早く検査結果が分かれば、治療も早く開始できる
入院設備が充実しているので、場合によっては緊急入院を受け入れてくれる
何より膠原病は、いまだ原因がはっきりつかめない病気なので個人病院より大病院ほど多くの患者を診断していて医師の経験知が高い。etc



大病院のデメリット

距離が遠く、時間がかかる
待ち時間が長い
紹介状を持たないと初診時選定療養費の負担が大きい

予約のとりかたが分かりにくい
患者が多いので、風邪など感染のリスクが高い  etc


まず先に良い点、良くない点を私なりに上げさせていただきました

以下の文章に目をお通しいただければデメリットがあっても大病院を勧める理由をお分かりいただけると思います



これは体験談です

皮膚筋炎発症当初、まさか妻が難病に罹るとは夢にも思わず、近所の皮膚科へ行きました

ところがあまり知識が無いのか皮膚筋炎ではなく単なる感染症の診断。

その後、運良く紹介で大学病院を受診することができ、皮膚筋炎が分かり即入院させていただいたおかげで助かることが出来ました

もし中規模の病院へ即入院していたら治療法が乏しく、非常に厳しい状態だったと思います。

と言いますのは、膠原病科があるからといっても、やっぱり病院の規模により行なう治療が限られるそうです。言い方を変えますと医師の経験値と高度な治療ができるかどうかです。

入院中、他の膠原病患者さん達の話では、地元近隣の病院で3ヶ月~長い人は半年、膠原病の判明に時間がかかった方が結構多くいらっしゃいました

もし妻が数ヶ月、いや、あと数日でも誤診により感染症を信じ続けていたら確実に本来行なうべき治療を行えず急速進行性間質肺炎の妻の存在は無くなっていたでしょう

妻のような例は、あまり無いかもしれませんが一刻も早く的確な治療を行うに越したことはないと思います。

ですから

早く!そして遠くてもめんどくさがらないで膠原病科のある大病院へ行ってほしいのです

誰もが、自分がまさか難病になるなんて思ってもいないと思います

しかし

妻も、私もそう思っていました。

でも、なってしまいました。

だから お願いします

妻と同じ体験、そして私の家族と同じ辛く悲しい思いを貴方の家族にしてほしくないから